【円覚寺の洪鐘弁天祭】60年に一度の祭典~三つの見どころ!

【円覚寺の洪鐘弁天祭】

2023年10月29日(日)、鎌倉市にある臨済宗大本山円覚寺で60年に一度の洪鐘弁天祭が開催されます

円覚寺の洪鐘弁天祭とは?
・洪鐘弁天祭の見どころは?
・どうして60年に一度のお祭りなの?

こちらの記事では、洪鐘弁天祭の歴史や見どころ、60年に一度の理由などをまとめてみました。

目次

洪鐘弁天祭の三つの見どころ

貴重な60年に一度のお祭りという、洪鐘弁天祭の見どころを三つ探ってみました。

1.盛大なパレード

鐘弁天祭は60年に一度のお祭りなので、前回を知っている人が少なく明治の頃の絵巻や昭和の時の写真を参考に地元の北鎌倉の人たちや神仏の人たちが一つになってパレードを作りあげるようです。

『約1千人近い参加者によるお神輿やお囃子など華やかな行列になる。江島神社の「唐人行列」、天狗、おかめ、布袋などの面を着けた「面掛(めんかけ)行列」など珍しい行列もある。』と実行委員会では頑張っているそうです。

最大300mになる行列が建長寺から小袋谷交差点を経て円覚寺まで進みます。
時間は9:30~12:30です。雨天決行です。

華やかなパレードには、地域の子どもたちが作った洪鐘の張りぼてや化粧をして昔の装束を着て歩く子どもたち(稚児行列)、三味線やチャルメラを使うお囃子、獅子頭、お神輿などがずらりと並びます。

今、北鎌倉の子どもたちに洪鐘弁天祭をしっかりと引き継いで、次の60年後の洪鐘弁天祭をこの子どもたちが大切に受け継ぎ作り上げていくんですね。

仮に今、小学1年生の子だとしたら7歳、60年後は67歳。6年生だったら12歳、60年後は72歳。
洪鐘弁天祭ってこんなお祭りだったなぁ!と記憶できるように一生懸命参加してほしい。こうして、開催されるお祭りなんですね。60年に一度のお祭りってなんて壮大なんでしょう!

300mも連なる行列とはどんなに迫力があるものなのでしょうか?!

そして、この「洪鐘弁天祭」を10月29日に実際に見ることは貴重な体験です。

2.洪鐘の音を聞ける?

明治時代に小泉八雲が円覚寺を訪れ、洪鐘をついた時の感想を「大きなパイプオルガンの低音部の豊かで深い雷鳴のような響きが途方もなく大きく美しい響きが あたりの山々にこだました。」と例え、「一度鳴らしただけなのに、この素晴らしい釣鐘は、少なくとも十分間ほどもうなり続けた」というほど素晴らしい音だったようです。

円覚寺では、昔は訪れた人にも鐘をつかせていたようですが、今は国宝ということで年に数回つくだけだそうです。洪鐘祭では、洪鐘が主役なので鐘の音を聞くことが出来るのでは?と思います。

円覚寺の鐘楼は高いところにあります。そこで、「深い雷鳴のような響き」の鐘の音がなったら北鎌倉中に響き渡りそうな気がしますね。私は是非、その音を聞いてみたいです。

残念ながら、パンフレットなどには鐘が鳴るかどうかの記載はありません。

3.野外コンサート

円覚寺では、洪鐘弁天祭に合わせて野外コンサートも開催されます。

野外コンサートは、円覚寺境内で午後2時から4時まで行われます。コンサートで、当日の記念拝観券を購入(2,000円)していれば無料で聞くことが出来ます。

出演アーティストは、尾崎亜美、辛島美登里、桑山哲也、佐藤和哉、ゆーゆが出演する予定です。

当日の混雑状況では特設会場に入れないこともあるそうですが、それぞれの分野で有名な方達ばかりなので、是非聴いたみたいですね。

そのためには、少し早めに会場入りした方がいいのかなとも思いますが・・・なんせ60年に一度のことですから、どんな感じになるのか予測が付かないですね。

洪鐘弁天祭のことを知った時に、60年に一度という言葉にとても魅力を感じました。これを逃したらこの次のお祭りを見られないかもしれないと思ったからです。(確実に見れません!)

ちょっと早すぎるけど、円覚寺の様子を見に行ってきました。残念なことにまだ、お祭りの準備らしきことは何もなく「洪鐘祭」のポスターが何ヶ所か貼ってあるだけでした。

洪鐘弁天祭とは?

洪鐘弁天祭とは、鎌倉市にある円覚寺の「洪鐘」が作られたときの伝説で60年に一度行われる希少な伝統あるお祭りです。

鎌倉幕府第9代執権北条貞時が、「洪鐘」を作るときに、江の島の弁財天に参籠したことで洪鐘の鋳造が成功しました。その成功に感謝して弁天堂を建てて江島神社の宇賀神像を円覚寺の鎮守としました。そのため、江の島の弁財天と円覚寺の弁財天は夫婦弁天と呼ばれています。

洪鐘弁天祭は、鎌倉の歴史と文化を感じられる貴重な機会です。

洪鐘弁天大祭の概要

洪鐘弁天大祭(おおがね べんてん たいさい)
開催日 2023年10月29日 (日)  
※少雨・雨天決行。
時 間 9:30から12:30まで
野外コンサート 14:00~16:00(円覚寺境内特設会場)
特別拝観料の2,000円の必要です)
パレード行程 
建長寺~小袋谷交差点~円覚寺(県道21号横浜鎌倉線)
パレードゴール 円覚寺前(円覚寺の中ではパレードはありません)

「洪鐘祭」のポスター
「洪鐘祭」ポスター

洪鐘弁天祭のパレードマップ

洪鐘弁天祭のパレードマップが発表されています。

先日もこのパレードの道を歩きましたが、実に狭い道です。ここをパレードが通るとなると見物人の方も注意しなければ危ないかなと思いました。

あじさいの頃より人出があるのではと予測されているようです。車は通行止めになりますが、当日訪れる予定の方は、充分に気を付けてください。

洪鐘弁天大祭オフィシャルサイトに、パレードマップと行程表がありますのでご確認ください。
公式サイトはこちら

洪鐘弁天祭に参加する方法

洪鐘弁天祭に参加するには、当日限定の記念拝観券を購入します。拝観料は特別拝観料となっていて、通常500円ですが、特別拝観料は2,000円なります。

この記念拝観券を購入すると、
①弁天大祭閉会式
②その後行われる後夜祭野外コンサートを観ることが出来ます。
※ただし当日の混雑状況により、拝観規制がある可能性もあり

※パレードやボランティアの募集もあったようですが、こちらはすべて終了しています。

ネット配信で洪鐘祭を観る

北鎌倉は、道路が狭く当日は相当な混雑が予想されています。
洪鐘弁天祭は、(60年に一度のお祭りという性質上)この次の60年後の洪鐘弁天祭を担う子どもたちに洪鐘祭を継承してもらうため、なるべく地元の子どもたちの参加を望んでいます。

そのような理由や安全面を考慮してWEB配信を予定しているそうです。ご自宅でゆっくり観るのも一つの参加の形かなとも思います。

今のところ、まだ、予定ということでアクセス先は発表されていませんが、わかり次第こちらで掲載したいと思っています。

動画配信について、発表されました。

いろいろな理由で観に行けない方はこちらでゆっくり見てくださいね。

洪鐘弁天祭の歴史

先日、洪鐘弁天祭の下見に行った時にもう一度洪鐘を見てきましたが本当に大きかったです。これを作るように頼まれた物部国光はずいぶん苦労しましたね。

洪鐘弁天祭は、洪鐘の成功を祝って江島神社と円覚寺が一緒に神事・仏事を行い、山ノ内の人たちが行列を作り盛大祝ったことがはじまりです。

古い記録によると、1480年(文明12年)以来、61年目ごと(60年に一度)の「庚子(かのえね)」の年に行われています。ただ、1480年から毎年60年後に行われているわけではなく、凶作で延期になったり最近ではコロナ禍で延期になったことは記憶に新しいところですね。
こうして見てみると、江戸時代の最後からでも今回の開催がたったの3回目です。60年に一回というのは本当に希少なお祭りだということがよくわかります。

1840年 江戸時代最後の祭礼は庚子年
1900年 不作の影響で延期(庚子年)
1901年
1960年 円覚寺仏殿再建で延期(庚子年)
1965年 4月8日-9日
2020年 コロナ禍で延期(庚子年)
2023年 10月29日

今回は2020年(令和2年)庚子年から延期されて2023年(令和5年)10月29日(日)に開催されます。
この珍しいお祭りを是非見てみたいと思います。

鎌倉歴史文化交流館で特集展示を観る

鎌倉歴史文化交流館では、特集展示『洪鐘祭-60年に一度の祭礼の記録-」が開催されています。
洪鐘祭に関わる史料や絵巻、記録写真や解説パネルなどを展覧し、洪鐘祭の歴史を紹介しています。

開館時間 10時00分~16時00分(入館は15時30分まで)
休館日 日曜・祝日・年末年始
観覧料 一般400〔300〕円 小・中学生150〔100〕円 〔 〕内は20名以上団体料金
会 場 鎌倉歴史文化交流館 別館・考古展示室
主 催 鎌倉歴史文化交流館(鎌倉市教育委員会)

洪鐘弁天祭へのアクセスと交通規制

洪鐘弁天祭へのアクセスは、JR北鎌倉駅から徒歩すぐです。
北鎌倉駅は、円覚寺は徒歩1分くらいです。
また、北鎌倉駅から建長寺までは約15分です。

道路は、お祭りに合わせて交通規制があります。周辺の道路は混雑が予想されますし交通規制もありますので、公共交通機関を利用するのがベストだと思います。

【円覚寺までの地図】

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